【基礎看護学実習Ⅱ】アセスメント:活動/休息

今回は、NANDA-Iに沿って、活動/休息についてのアセスメント例をご紹介したいと思います。

この領域では、睡眠状況、活動範囲、ADLやセルフケア状況、活動に対する意欲、心拍数、呼吸音などの情報からアセスメントをしていきます。

活動/休息

睡眠/休息

 <例>夜に眠れなく、昼間に寝てしまうこと、昼間にベッド上で過ごすことが多く活動量が少ないこと、眠れない時にテレビを見る習慣があり睡眠を誘発するメラトニンの分泌が妨げられている可能性があること、ステロイド服用中のため睡眠前半に減少する副腎皮質ホルモンが増加していることが原因で入眠困難が生じていると考えられる。このままでは、心身の疲労や抵抗力の低下や、注意力、集中力の低下による日常生活の質の低下が引き起こされる可能性がある。睡眠薬服用時は眠れているので今後も継続して適切に使用する必要がある。また、寝る前にテレビを見ることで交感神経が活性化し不眠に繋がることを理解してもらう、昼間に歩行練習などをして、活動量を増やしてもらう、足浴やマッサージをし、交感神経の働きを抑える必要がある

→ここでは、睡眠時間や患者さんの発言、1日の過ごし方などから、睡眠が十分に取れているかをアセスメントしています。入院中は、同室の患者さんのいびきなどで眠れない患者さんも多く、不眠の原因や対処法を書いていました。

ここでは、看護診断として#不眠を挙げました。(別の記事で詳しく書いています。)

活動/運動

 <例>歩行は自立しており、移乗や移動も1人で自立して行なうことができている。自分のことは自分でしたいと思っており、できることは自分でしているため、現在援助は必要ないと考えられる。

→ここでは、ADL(歩行、移動、移乗)の状況から、活動に対してのアセスメントをしています。

エネルギー平衡

 <例>日常生活に必要なことは自分で行っており、活動に対する意欲はあると考えられる。家族が来る時は楽しそうに会話をしており、精神的にも安定していると考えられる。面会後は疲労感を口にしていたが、少し休息した後には普段通りの様子で会話ができており、入院による体力の低下が軽度生じている可能性があるが、エネルギー平衡に問題はないと考えられる。

→ここでは、活動に対する意欲などをアセスメントしています(ニュアンスが難しい領域ですね、、)。1日中臥床しており(ADLに問題はなく)活動に対する意欲がない場合は、エネルギー平衡が保たれていない可能性がありますね。

循環/呼吸反応

 <例>心拍数が60回/分で正常範囲である。息切れ、副雑音、チアノーゼもなく、動脈血酸素飽和度(Spo2)も正常であるため、循環機能に問題はないと考えられる。

→呼吸器系機能については、「領域3:排泄と交換」でアセスメントをしているため、ここでは、心拍数、息切れの有無などから、循環機能についておもにアセスメントしています。

セルフケア

 <例>入浴、排泄、摂食は自力で援助なく行なっている。自分のことは自分でしたいという意志が強く、身体・認知機能にも障害はないためセルフケア能力に問題はないと考えられる。

→ここでは、セルフケアに関するアセスメントです。

実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。

個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。

ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊

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