今回は、NANDA-Iに沿って「安全/防御」についてのアセスメント例をご紹介したいと思います☆
安全/防御
感染
<例>白血球数や CRPが基準値内であり、現在感染はしていないと考えられる。しかし、ステロイド服用中のため、Tリンパ球細胞の増殖抑制やサイトカインの合成・反応低下が起きている可能性があるため感染リスク状態であると考えられる。このままでは感染症の発症とそれに伴う体温平衡異常や組織統合性障害が起こる可能性がある。そのため、手洗いや含嗽、口腔ケア、清拭による清潔の保持、皮膚や粘膜の損傷防止を行う必要がある。
→ここでは、感染の徴候やリスクについてアセスメントしています。WBC、CRPなどの血液データ、咳、鼻水などの感染症状の有無についての情報などが必要です。また、事例のように、ステロイド服用などの、免疫力低下に関わることがないかもアセスメントします。
また、看護診断として、#感染リスク状態を挙げました。
身体損傷
<例>認知機能や精神状態に異常はなく、身体を損傷する可能性は低いと考えられる。また、歩行器や杖は使用しておらず歩行は安定しているため、転倒のリスクも低いと考えられる。しかし、貧血の悪化や睡眠薬の副作用により転倒や転落につながる可能性があるため、観察していく必要がある。
→ここでは、身体損傷につながることがないかについて、歩行状況、薬物の副作用、認知機能、精神状態などの情報から、アセスメントしています。ここでは、溶血性貧血の患者さんであるため、貧血によるふらつきなども考慮しています。
暴力
<例>強い怒りなどの感情表現もなく、精神も安定しており、大きなストレスも抱えていないことから、暴力的な行動を起こす可能性は低いと考えられる。
→ここでは、暴力の危険性について、精神状態などからアセスメントしています。精神疾患や、認知症に関わりがあると思います。
危険環境
<例>危険物質への接触はなく、周辺にも危険物はないことから、環境危険に問題はないと考えられる。
→ここは、環境についてなので、病室ではあまり関係がないと思います。
防御機能
<例>アレルギーの既往はなく、非自己から自己を自分で守る過程に問題はないと考えられる。
→ここでは、主にアレルギーの有無が関わってきます。
体温調節
<例>発熱はなく、電気毛布を使用して体温調節ができており、顔色も蒼白や紅潮はないことから、体温調節機能に問題はないと考えられる。
→ここでは、体温から、アセスメントしています。ここも、あまり深くアセスメントしたことがない領域です。
実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。
個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。
ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊
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