今回は、NANDA-Iに沿って「知覚/認知」についてのアセスメント例をご紹介したいと思います。
知覚/認知
注意
<例>会話をするときは目を見ていて、普段は車の運転もしていること、文字がまっすぐ綺麗に書かれていたことから、視覚や視野に問題はなく、周囲に注意が払われていると考えられる。また、歩行時につまずきやぶつかることもなく、注意力にも問題はないと考えられる。
→ここでは、注意力(視機能など)についてのアセスメントです。そのため、会話の時の様子、車の運転の情報、文字が書けているか、歩行の状況などの情報から、視覚や周囲への注意力についてアセスメントをしていきます。
見当識
<例>家族や身近な人の識別ができていること、質問に対しての回答が的確であること、現在病院で生活をしているということがわかっていることから、見当識に問題はないと考えられる。
→ここでは、家族が来た時の様子、自分が現在どこに居るかが分かっているかどうか?などの情報から、見当識についてのアセスメントをします。
感覚/知覚
<例>会話がスムーズにでき、聞き返すことも少なく、質問に的確に答えていることから聴覚に異常はないと考えられる。また、視覚や視野に異常はないと考えられることから感覚や知覚に問題はないと考えられる。
→ここでは、会話の時の聴覚の様子や、「注意」のところでの視覚などの情報をもとに、知覚に問題はないかをアセスメントしています。
認知
<例>過去の出来事や最近のことを話しており、記憶に問題はないと考えられる。医師から言われたことを実践しており、知識の獲得やそれを発揮する能力に問題はないと考えられる。また知らなかったことを興味深そうに聞き、感心している様子から、新たな知識獲得に臨む姿勢があると考えられる。以上のことから、正常な状況認知ができており、認知機能に問題はないと考えられる。
→ここでは、記憶ができているかや、知識の獲得の姿勢などから、認知機能についてアセスメントをしています。
コミュニケーション
<例>会話はスムーズにでき、発語は明瞭であり、質問に的確に答えていること、身振り、手振りを使用し、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢から、相手との相互作用によって情報を伝達し合うコミュニケーションの過程に問題はないと考えられる。
→ここでは、私と話している時の様子をしっかりと観察し、質問に答える様子や、コミュニケーションを取ろうとする姿勢についてアセスメントをしています。
実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。
個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。
ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊
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