【母性看護学実習】アセスメント 産褥期2:進行性変化

帝王切開の術後の産褥期のアセスメントの書き方の例です。

ウェルネスの思考に基づいてアセスメントしています。

乳房の状態はどうか

 帝王切開術後は、児の吸啜、経口栄養摂取や動静拡大が遅れることから、経膣分娩に比べて乳汁分泌が遅れやすい。しかし、A氏は、産褥1日目に乳房緊満が起こり、乳管開通が見られて、直接授乳もできているため、今後、母乳栄養の確率が期待できる。しかし、乳汁分泌50mlであり、産褥3日目の平均である137mlを下回っており、手術に伴う出血が多かったことが影響している可能性がある。また、左乳房の方が乳汁分泌量が多く左右差がある。そのため、乳房マッサージを行い、母乳分泌を促進していく必要がある。また、双胎であるため、同時に授乳する際には1人はミルクをあげて、1人は母乳をあげて、それを交互に行うことなど、考慮する必要がある。

授乳状況はどうか

 児の吸啜力は良好であると考えられる。また、産褥1日目に直接授乳ができており、児への愛着形成を促すこと、母乳分泌を促進すること、また、児にとっても母親に抱かれる安心感を得ることができるという利点があると考えられる。また、抱っこや排気、ラッチオンがゆっくりと丁寧に行うことができており、授乳に対し前向きな姿勢で取り組めていると考えられる。しかし、搾乳を頑張りすぎている様子が見られることから、疲労の蓄積につながる可能性がある。また、EPDSの点数が高く、うつ傾向にあり、退院後の支援を考える必要がある。

乳汁分泌や授乳に影響する因子はどうか

 疾患や既往歴がなく、母親の身体状態は良好であり、自分で乳房をほぐすことができており、児の哺乳意欲もあると考えられることから適切な乳房ケアの行動が取れ、児の哺乳のタイミングを掴んで、母乳育児を継続していくことができると考えられる。しかし、乳汁量が少なく、貧血もあるため、乳汁分泌を促せるように、マッサージを行うことが必要である。

実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。

個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊

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