そもそも「アセスメント」って何?
情報収集はできたけど、何を書けばいいの?
今回はこんな疑問についてこたえていきたいと思います。
アセスメントの書き方
アセスメントとは、私の学校では、この順番に文章を書いていました。
異常がある時
①収集した情報が正常or異常か
②異常であった場合、どの程度正常値から逸脱しているのか?
③問題の原因やメカニズム
④今後推測される問題・成り行き
⑤そのため、何をする必要があるか(看護計画の一部です)
正常である場合
①収集した情報が正常or異常か
②どういう機能が正常に働いていて、何に問題はないと考えられるか。
(消化液の分泌と調節、消化の状態に問題はないと考えられる。など)
③その機能を保つために、するべきこと。(データや症状の観察など)
一気に文章を書くのは難しいので、この順番で領域ごとに埋めていけば、終わりが見えて来るはずです!
アセスメントの例
ここでは、架空の患者さんでアセスメントをしてみたいと思います。(看護診断やアセスメントには、NANDA-Iを使用しています。)
ヘルスプロモーション
※Sデータ、Oデータは分けていません。
情報
・服薬管理は自分でしている。
・健康や食事には特に気をつけていない。
・体調不良の時も、すぐに受診せず、ギリギリまで我慢している。
・飲酒、喫煙なし
・身の回りのことは自分でしている。
・今まであまり病気をしてなかったのに、急にあちこち悪くなったため、自分ばかり病気をするのはなぜかと言っている。
・近所の方との関わりが強い
・夫には言いたいことを言っている。娘と毎日電話をしている。
・病室環境(大部屋)について不満はない
・医師の説明を聞き、注意しようと意欲的である。
アセスメント
健康自覚
<例>数年前から病気を続けて患っており、身体的には自身がよく病気をすると自覚をしている。また、周りの環境のことなどは気にならないことや、夫にも言いたいことを溜めずに言うことから、ストレスを溜めないように生活を送っており心理的に健康であるという自覚があると考えられる。家族が面会に来たり、毎日娘と電話をしていることから、家族関係は良好であり、近所との繋がりも強いことから、社会的に健康であるという自覚があると考えられる。
→健康自覚については、成り行きなどは書かずに、どのように自分の健康について捉えているかを書いていました。また、身体的な健康だけでなく、心理的、社会的な健康についても、ストレスが溜まっていないか?家族や友人との繋がりはどうなのか?という情報をもとにアセスメントしています。
健康管理
<例>(正常or異常)服薬管理は自分でしており、医師からの説明に対しても意欲的であり、現在は健康管理に問題はないと考えられる。しかし、今まで、体調の変化に気づいても、我慢できなくなるまで受診をしないことから十分な健康管理ができていなかったと考えられる。(成り行き)このままでは、身体に異常が起こっていても、受診時には悪化している可能性があり、治療が遅れると考えられる。(介入)病気について理解しようとする発言や態度があり、医師に言われたことを実践できているので、早めに受診することの重要性についても理解してもらうことで、実践できるようになってもらう必要があると考えられる。
→ここでは、健康管理がどの程度できているかや、再発を防ぐためには何をすべきか(介入)を書いています。情報収集の本をもとに、集めた情報でアセスメントしてみましょう。
看護診断
・非効果的健康管理
NANDA-Iの看護診断や定義や症状などが載った本があるので、それを参考に、患者さんの情報に当てはまる診断を考えていました。
おわりに
アセスメントは、初日は特に、終わりが見えなくて、病棟で「帰ってレポートどうしよう、、泣」と考えれば考えるほど、嫌になっていました、、。
なので、目の前のことを1つずつ淡々とこなしていくことがコツです!
本を参考に情報を取って、アセスメントをして、計画を立てて、、1つずつこなしていけば、終わりは必ずやってきます。頑張ってください!
実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。
個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。
ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊
疾患別 看護過程 病期・発達段階の視点でみる (プチナースBOOKS) [ 任 和子 ] 価格:5,280円 |
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