地域実習では、保健所に行って、講義形式で機能を学んだり、健診や市で開催している子育て関連の講習会などに参加させていただきました。
この記事では、地域看護学実習を通しての学びについてご紹介しています。
病院実習とは異なり、毎回違う場所で違う体験をして学びを統合するのは難しかった記憶があります。
学び
私は2週間の実習で、自分が感じた保健師の役割や、他の事業に参加させていただいた学生の学びを踏まえて、今後自分が病院で働く際の課題について考えることができた。
保健師・保健所の役割
まず、精神保健班の相談業務や訪問指導、結核対策の事業、3歳児健診に参加させていただいたことから、保健師の主な役割は、問題発生の予防や疾患の早期発見、病状悪化の早期発見をし、必要時は病院など適切な専門機関につなげることであると考えた。
また、自分が参加できなかった事業について、他学生と情報共有を行った。母子保健では、健診など育児相談ができる機会を定期的に開催したり、保健師や助産師、栄養士、心理士など様々な専門職と母子が関わることができるようにされていたことに加えて、子どもルームやファミリーサポートなどのサービスの紹介も行っていることが分かった。このことから、専門的な目で子どもの発育の状態の観察を行ったり、幅広い相談に対応できるようにしていることや、現在支援を必要としている方もそうでない方も、問題発生時に住民が自分でサービスを選んで利用できるような支援がされていると考えた。また、定期的に専門職と関わることでその都度新たに悩みが現れた時にも相談でき、子どもが地域で健康的な発育をしながら生活できることにつながると考えた。
また、難病保健活動では、友の会の開催をし、同じ疾患を抱える方やその家族が集い、情報共有などの交流ができる場を作ったり、まだ友の会のことを知らない難病の方へ情報提供を行ったりしていることが分かった。このことから、住民の声に耳を傾けることで、住民が必要としている資源について気付くことができ、交流の場などを開催し、同じ悩みをもつ住民同士の交流の支援ができ、地域で安心して生活できることにつながると考えた。
自己の課題
これらのことから、私が将来病院で働く際には、患者が退院してから生活する地域の環境やサービスについて知り、退院支援をしていくことが課題であると考えた。今までの実習では、患者の疾患の治療やその看護のことについてしか考えておらず、退院できるように支援することが大切だと考えていた。しかし、患者にとって入院していなければそれだけでいいという訳ではなく、地域で安心して生活していけるということが求められているということを感じた。そのため、病院で働く看護師も、患者が退院した後にはどんな地域でどのような生活をしていくことが予想され、どのようなサービスを利用すれば、患者が住む地域で安心して生活できるかを、入院時から情報収集をして考えながら支援をしていく必要があると感じた。そのためには、地域にある利用できるサービスについても理解し、連携を取る相手の役割を把握しておく必要があると考えられる。そして、こちらが必要と考えられるサービスを一方的に提案するのではなく、患者自身が自分の価値観で良いと思うものを選択していけるように、様々な情報提供を丁寧に行っていくことが重要であると考えた。また、保健師とも情報共有を行い、退院後に問題なく生活できているかを見守っていく必要があると感じた。
実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。
個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。
ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊
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