最終カンファレンスでサマリーを書かなきゃいけないけど、どうまとめたらいいんだろう?
サマリーについて今回はご紹介していきます。
今回は双子の帝王切開の褥婦さんのサマリー例です。
受け持ち中の看護経過
#1母乳育児に関する知識と技術の習得が始まっている
産褥3日目より乳房緊満があった。乳汁分泌も30mlほどあり、Ⅱ児には直接授乳をし、新生児病棟へ入院中のⅠ児へ届けるための搾乳も積極的に行っていた。授乳前には乳頭をほぐすことができていた。また、授乳時はクッションを使用し安定した抱き方ができていた。しかし、児の哺乳力が弱く、3時間おきの授乳で20mまでは1時間かけて飲めるがそれ以上は吸啜があまりできていなかった。そのこともあり、児は体重も増加せず、母親は今後の育児のことや児が可哀想だという思いを涙を流しながら話していた。
また、Ⅰ児の面会への同行をお願いすると、「1人で行かせてほしい」という発言があった。私は、対象者との関わり方や距離の取り方に戸惑いを感じ、あまり訪室をすることができなかった。助産師が不安を傾聴し、情報提供を受けることで、落ち着いている様子が見られたが、EPDSの点数も高く、精神面での負担が大きくなっていると考えられた。そのため、時間を決めて授乳とミルク哺乳を行い、その時間が過ぎたら、児を預かり、母親に休息を取ってもらっていた。初めての育児で双胎であることや児の哺乳力が弱いことで不安が大きく、退院後も精神的な負担がかかることが想定されるため、今後も不安の有無や精神状態の観察を行う必要がある。
#2術後全身回復の状態は順調である
産褥5日目まで、発熱もなく、血圧・脈拍も正常範囲で経過しており、バイタルサインは安定していた。また、子宮底の高さは、産褥4日目で臍下1横指、産褥5日目で臍下1横指であり、産褥日数と比較すると、高く経過していた。帝王切開であったことと、双胎であったことが影響して子宮底が高いと考えられ、子宮硬度は良好であり、悪露は少量で悪臭もなく、問題はないため、経過観察を行う必要がある。後陣痛や創部痛は術後から見られ、鎮痛剤にてコントロールしていたが、産褥5日目からは見られなくなった。創部の感染徴候もなく経過している。排便も産褥2日目からあり、排ガスもあるため、術後イレウスの可能性も低いと考えられる。
また、Ⅰ児が新生児病棟へ入院となったため、毎日歩行にて面会に行き、離床もできている。浮腫は産褥6日目も見られており、徐々に軽快しているが観察が必要である。また、産褥6日目にHbが7.6mg/dlであり、貧血傾向にあり、鉄剤の内服を行っているが、今後もめまいやふらつきに注意し観察していく必要がある。
継続する問題
#1母乳育児に関する知識と技術の習得が始まっている
精神面が不安定であるため、退院後の生活について困っていることがないかなどを1ヶ月検診時に確認する必要があるため継続問題とする。
#2術後全身回復の状態は順調である
子宮底の高さや硬度、悪露の量や色を今後も確認していく必要がある。また、貧血傾向であるため、検査データや貧血症状の観察を行っていく必要があるため、継続問題とする。
実習での対象となる患者様は、教科書とは異なることも多いと思います。
個別性を出すポイントとしては、複数の参考書を活用し、対象者に当てはまるものを組み合わせていくことが必要です。
ネットの記事だけでなく、ぜひ本も活用してください😊
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